こんにちは、Mです。
という挨拶よりも、明けましておめでとうございます! ですよね、やっぱり。どうぞ、今年もよろしくお願いいたします。
さて、世界的金融ショックに端を発した販売台数激減、円高による大幅な営業利益下方修正で、トヨタもホンダも赤字転落の予想、国内自動車メーカーも大変厳しい時代に入ったもんだなあ、と考えさせられる昨年末でした。
おかげでホンダはF1撤退しちゃうし、WRC(世界ラリー選手権)にフル参戦し始めたばかりのスズキに続いて、名門スバルまで泣く泣く撤退です。これでラリーの世界から、日本車は消えてしまうわけですね。ああ、淋しい…。だけど、残ったワークスはシトロエンとフォードだけですからね、これで「世界選手権」といえるのかしら? と訝るラリーファンのMなのです。
しかし、暗い面ばかり見ていてもしょうがない。お正月なんですから、ここはひとつ、おめでたい明るいニュースを探ってみましょう。2009年、クルマにとって喜ばしい話題とは何か? Mが思うにそれは「EV NEW YEAR」すなわち、今年は電気自動車元年となるだろう、そして後世の歴史に記される年となるだろう、ということなのです。
EV=電気自動車自体は、実は結構古くから存在していたのです。いえ、ゴルフ場のカートや遊園地の子供の乗り物じゃありませんよ。公道を走るための、れっきとした自動車としてのそれは「結構」どころかガソリンエンジン車よりも先に誕生し、19世紀末の時点ではガソリン車より速度も上だったくらいです。ただ、ガソリンなどを燃料とする「内燃機関」が、それこそ爆発的進化を遂げたために、次第に影が薄くなっていったのでした。ちなみに1909年(明治42年)には、かのトーマス・エジソン先生が早くもニッケル・アルカリ蓄電池を使ったEVを作っております。日本では中島製作所が1937年(昭和12年)に湯浅電池と組んで製作していますね。この辺の歴史は東京電力の『Switch!』というサイトに詳しく紹介されています。
その後もEVの火は消えることなく、着々と開発は進められていたのですが、なかなかクルマ世界の表舞台には上がることができずに、まあ、ごく一般の人々にとっては「へえ、そういうのもあるんだねぇ」程度の認識だった、というのが正直なところじゃないでしょうか。
それがまあ、どうでしょう、ここ数年の「エコロジー」意識の高まりと、それよりもっと切実な「低燃費」指向の高まりのおかげで、にわかにEVは脚光を浴び、時の人、じゃなかった時のクルマとなってしまったのでした。これにはもちろん、長年にわたって進められてきた技術開発が大きく貢献しています。最もネックだった航続距離も今では充分実用的ですし、ガソリンスタンドに替わる電気充電所というインフラも進みつつあります。それどころか、何と家庭用のコンセントから充電出来ちゃうという新技術まで生まれ、なんだ、それなら安心、いっちょ買ってみるか、というところまで人々の気分は変化したのです。
ああしかし、とMは大げさに嘆いてみせるのですが、まだ大きな難関がEVと人々の間に立ちはだかっていたのでした。そうです、お値段が少々、というかとっても張るのですね。なにしろ全くのニューフェイスです。たくさん作ってたくさん売れてきた、ガソリン車のようなわけには行きません。それはやっぱり、多少は余計に開発費・製作費をご負担いただかねば…、というのがメーカーサイドの本音でしょう。例えば、そうですね、今年の夏にも販売開始とされる三菱『i MiEV』 の場合で250万円程度と言われています。まんま軽自動車のボディですから、ちょっと高いかなあと思われる向きも多いでしょう。
でも大丈夫、政府はこういった環境配慮型のクルマ、つまりEVやハイブリッド車に対して重量税や自動車税の免除を考えているようです。まあ、今の政権はどこまで持つか不安なものはありますが。なんとか、こういった法案だけは通してほしいもんですよねぇ。
それとね、お国の政策とは別に、Mにはもう一つ、注目している動きがあるのです。神奈川県が実に積極的にEVの普及を考えているのですよ。その名も『かながわ電気自動車普及推進方策』。
すごいですよ、本気ですよ、神奈川。一例をあげましょうか。まず、2009年に予想される市販開始から5年後の2014年までに、県内乗用車台数約300万台のうち3000台、つまり1000台に1台の割合でEVを普及させる。そのためには充電ポイントなどのインフラ整備はもちろん、購入時には国の補助金に半額程度上乗せして援助する。さらにですね、地方自治体にとっては貴重な財源であるはずの自動車税、自動車取得税を90%(!)減額するというのです。そのうえ、県内の駐車場は割引、ETCによる高速道路料金も優遇するとまで明言しちゃってます。そしてこれらすべての政策は、2009年、つまり今年から始めるというのです。
こりゃ素敵ですね。ここまでマジで取り組まれたら、神奈川県内でEVが乗用車のスタンダードになるのも、そう遠くない未来かもしれません。ていうか、全国の他の自治体も、これくらい本気になってもらえませんかねえ。もちろん、地域によって事情は違うでしょうが、いわゆる大都市圏においては今後、EVこそが自家用車の主流になるのは時代の必然だと思うのですが。
ね、Mのいう「EV元年」てのも、まんざら初夢とばかりは言い切れない気がしてきたでしょう? 未曾有の大混乱期にあるクルマ業界ですが、この古くて新しい革命児が、今年の明るい話題を一手に引き受けてくれそうな気がしているMなのでした。