こんにちは、Mです。
突然ですが、皆さんは自動車雑誌って買います? 読んでます?
学生時代から毎月何冊もの自動車雑誌を購読し、結構な出費を重ねて来たMですが、最近はとんと買わなくなりました。きっかけは例のトヨタ・プリウス問題ですね。
以前にこのコラムでも書いたように、一般ユーザーよりも試乗やテストでプリウスに精通しているはずの自動車評論家のセンセーたちが、なぜ、ひと言も、「ブレーキすっぽ抜け現象」に言及しなかったんだろ?
と素朴な疑問を抱いていたのですが、トヨタがリコールを発表したあとの某誌を読んで、Mは心底呆れてしまったのでした。
ちなみにその自動車雑誌はMがこよなく愛し、これまでほぼ毎号買っていた、クルマ関係としてはおそらく日本最大の発行部数を誇る雑誌なんですが。
その号では『それでもプリウスは魅力あるクルマか?』という特集が目を引いたので買ったわけなんですが、驚きましたよ、そこに出てくる評論家諸氏のお言葉には。
だってね、曰く「そもそも評価を下げているのはABSが何かも知らない大手メディア」で「沖縄のレンタカー会社が過敏に反応してたけど雪の降らないエリアでその反応」「もっと落ち着こうよ、日本人」だの、また別のセンセーなんて「(大メディアに対して)正直、アンタ何様と言いたくなる」んだそうです。
知らなかったなあ、センセーたちはちゃんとABSが説明できるんだ。でも、沖縄みたいに舗装に珊瑚のかけらが使われてると、雨が降っただけで驚くほど路面抵抗、つまりμ(ミュー)が低くなってメチャクチャ滑ることはご存じないみたいです。本土返還された直後、白バイがやたらとコケちゃったという噂話もあったくらいなんですけどね。
ともかく、評論家のセンセーたちは「自分ら以外のメディアは素人で、それに踊らされる一般人はバカじゃないの」と言いたいのかな、と思えてしまったんですね、Mとしましては。じゃあ、もういいか、そんな人たちの意見にお金出さなくて、というのがMの結論。
まあ、分からないでもないですよ。トヨタを敵に回しちゃご飯が食べられないんでしょうし。
そんなこと言ったら、クルマを扱うテレビ番組なんてもっとひどい。ほとんど全編、メーカーに対するベンチャラに終始してますもんね。タダだから文句言えないか。ま、腹立たしかったら見なきゃいいんだし。
でもここに、わざわざ時間を割いても見るべき、あるいは録画してでも見るべきだとMが考えている自動車番組があるのです。その名は『トップ・ギア』。
この番組、ケーブルテレビの『チャンネル銀河』でやってるので、Mは毎回欠かさず見ているのですが、この4月からBSフジでも放送が始まりました(『Top Gear』毎週金曜24:00~25:00 再放送 毎週土曜26:30~27:30)。これで皆さんも、ご覧になれる機会が増えたわけです。
イギリスBBCが制作しているこの番組、ふつーの日本人の感覚からするとビックリするような内容ばかりです。ジェレミー、リチャード、ジェームスの3人組がクルマにまつわるあれやこれやをスタジオとロケで展開するのですが、その企画や話の持って行きかたが実にユニーク、というかクルマ好きや皮肉好き(?)にはたまらない面白さがあるのです。
これから見る方のためにあまり多くは書きませんが、Mが好きだったエピソードをひとつだけ、ご紹介しましょうか。
ポルシェ・ボクスターとメルセデスSLKでは、どちらが操縦性、運動性に優れるか? それを検証するためにジェレミーが訪れたのは、イギリス陸軍が作った市街地を模した訓練施設。そこには本物の狙撃チームが居て、訓練用のレーザー付きライフルで、着弾すると反応する特殊なベストを着込んだジェレミーを狙います。ジェレミーはフルオープンにしたボクスターとSLKで、急発進やスピンターンをくり返し、逃げまわります。さて、どちらのほうが着弾数が多かったか? いっぱい撃たれた方が性能が劣る、ということなんですが・・・・・・。
まあ、中には度を超した冗談企画もあります。ときどき、ギョッとするような人種差別すれすれの発言もあります。それでもMがこの番組を評価するのは、ダメなクルマはダメとはっきりコメントするところ。もちろん、彼らなりの基準において、ですが。
日産マーチのピンク色のカブリオレに乗ったリチャードが「恥ずかしい」と紙袋を頭からかぶったまま運転し、しまいには「もう耐えきれない」と路肩に捨てて来たときは、広報車を貸し出した日産とオンエアしたBBCの姿勢に感心したほどです。
そう、モータージャーナリストを名乗るなら、これぐらいのことをやってみろ、と思うんですね、Mは。だって彼らの手法には、「カッコ良くて、速いクルマが一番楽しい!」という明確なポリシーがあり、どんなに売れていても楽しくないクルマはrubbish(=ゴミ、くずの意味で、彼らはしょっちゅう使います)だと言い切る姿勢を崩さないからです。ちなみに彼らの運転技術は、どこぞの国のセンセーたちよりずっと上です。
クルマ好きの皆さんには、ぜひ見てもらいたいなあ。きっと大笑い、あるいはニヤッとしながら、もっともっとクルマのことが好きになると思いますよ。そしてrubbishな評論家のコメントなんて、もう要らないと思えるでしょう。
ただひとつ心配なのは、BSフジでCMスポンサーは見つかったのかなあってこと。クルマメーカーは、まず無理かも。
余計なお世話ですね、通販番組じゃない、見るに値するものがBSに登場しただけで拍手してあげよっと。では、また。